2025年7月5日「大災害予言」の日が無事経過:漫画きっかけの騒動と社会的反響

漫画家・たつき諒氏の著書『私が見た未来』に描かれた「2025年7月5日午前4時18分」に日本で大災害が起こるという予言が広まりましたが、当該日時は特別な出来事なく無事に過ぎました。東日本大震災を予見したとされる同氏の作品が発端となり、インターネットを中心に「予言の書」として話題化。特に「完全版」で具体的な日付が示されたことで、懸念が広がりました。

予言の拡散とその背景

この騒動の背景には、6月以降に鹿児島県・トカラ列島近海で1000回を超えた群発地震があります。一部SNSユーザーが、トカラ列島の地震活動が大地震の前触れだとする「トカラの法則」を持ち出し、予言と結びつけて不安を煽ったことも拡散に拍車をかけました。気象庁は繰り返し予言説を否定しましたが、SNSでの心配は続き、中には避難を宣言するユーザーも現れるほどでした。

マンガ『私が見た未来』表紙と災害イメージ(「2025年7月5日」予言騒動の背景)マンガ『私が見た未来』表紙と災害イメージ(「2025年7月5日」予言騒動の背景)

騒動の広がりと社会への影響

この噂は日本国内に留まらず、海外、特に香港でも注目を集めました。著名な風水師の予言も重なり、訪日を控える動きが見られました。日本政府観光局(JNTO)の統計で香港からの訪日客のみが減少傾向を示し、航空会社の欠航・減便も発表されるなど、経済的な影響も生じました。

日本政府観光局(JNTO)による香港からの訪日客統計(2025年7月5日予言騒動の影響)日本政府観光局(JNTO)による香港からの訪日客統計(2025年7月5日予言騒動の影響)

騒動の結末と教訓

予言された日時が無事経過すると、SNS上には安堵の声が多く投稿され、「予言外れた」「何も起きなくて良かった」といった投稿が見られました。「予言の日」「大災害」などがX(旧Twitter)トレンド入りするなど注目の高さが伺えました。今回の騒動は、根拠のない情報でも社会に影響を与えうる現代の一側面を示すと共に、自然災害への日頃からの備えの重要性を改めて考えさせる機会となりました。

参照元:
漫画『私が見た未来』 たつき諒
日本政府観光局(JNTO)
気象庁
Yahoo!ニュース(J-CASTニュース)