7月20日投開票の参議院選挙は13日、最終盤の日曜日を迎えました。比例代表候補として社民党から立候補している俳優のラサール石井氏(69)は、秋葉原駅前で福島瑞穂党首と共に街頭演説を行い、「今、社民党は崖っぷちだ」と、党の厳しい現状を強く訴えました。
ラサール石井氏、立候補への道のり
長年芸能活動を行ってきた石井氏は、政治的な発言がスポンサーや番組制作側から敬遠され、CM出演やドラマ・番組への登場機会が減少した経験に触れました。こうした状況に「活動の場が狭められ、事務所にも迷惑がかかるため、一時期はおとなしくしていようかとも思った」と述懐。しかし、「黙って見ているのはやめた。政治を語ることを仕事にしよう」と決意し、今回の立候補に至った経緯を改めて説明しました。
参院選 社民党 比例代表候補 ラサール石井氏が秋葉原駅前で街頭演説する様子
政党存続の危機を訴え
選挙戦序盤から一部で報じられている与党の苦戦には触れつつも、石井氏は「喜んでいる場合ではない。今、社民党は崖っぷちだ」と強調しました。公職選挙法に定められた政党要件を維持するには、直近の衆院選または参院選で得票率2%以上を獲得するか、国会議員が5人以上必要です。現在、社民党の所属国会議員は3人で、今回の改選で1人が対象となっています。このままでは得票率2%に満たない場合、政党要件を失い、党が消滅する可能性に言及し、「社民党がなくなれば、日本の社会の底が抜けてしまう」と強い危機感を表明しました。「微力ながら力をつけられることが面白いと思って社民党から立候補した。どうか皆さん、社民党に力を貸してください」と、かすれた声で有権者に必死に訴えかけました。
比例代表候補者数一覧
今回の参院選の比例代表には、以下の各党が候補者を擁立しています。
- 自民党:31人
- 立憲民主党:22人
- 公明党:17人
- 日本維新の会:13人
- 共産党:19人
- 国民民主党:19人
- れいわ新選組:12人
- 参政党:10人
- 社民党:5人
- 日本保守党:4人
- NHK党:3人
- 再生の道:9人
- チームみらい:3人
- 日本改革党:1人
- 日本誠真会:2人
- 無所属連合:2人
社民党の存続をかけた今回の参院選。ラサール石井氏は、党の現状に対する強い危機感を表明するとともに、自身の政治活動への決意を改めて示しました。最終盤に入った選挙戦で、社民党が政党要件を維持できるか、有権者の判断が注目されます。