静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)を巡る学歴詐称疑惑は、全国的な注目を集めています。東洋大学を「卒業」ではなく「除籍」となっていたことが明らかになり、市長は一度は辞職を表明したものの、出直し選挙への出馬意向を示したため、騒動は収束する気配を見せません。この渦中で、週刊新潮の取材に応じた田久保市長は、依然として強気な姿勢を崩さず、さらに今回の騒動の背後には「犯人の目星がついている」とまで明言しました。
学歴詐称疑惑に揺れる伊東市政と田久保市長の主張
連日、テレビのワイドショーやSNSを賑わせている田久保市長の学歴詐称問題。市長本人は週刊新潮の取材に対し、「私が議長や市の職員に見せた“卒業証書”はいまでも本物だと思っています」と強く主張しました。一方で、30年以上前の出来事であるため、「記憶が定かでない部分があるのも事実です」と述べ、自身の記憶の曖昧さも認めています。
今回の疑惑がこれほどまでに大事になった経緯については、「不可解に思っており、納得はいっていません」と、事態の拡大に対する困惑を示しました。支持者の中には「往生際が悪い」と離反の動きも見える一方で、地元紙記者は、「入学は間違いなく、卒業が除籍だっただけでここまでたたくのはやり過ぎだという同情の声も少なくない」と指摘。さらに、「彼女が見直しを決めた市の大型事業に絡んだ“利権集団に市長は刺されたんだ”とする見方も広まっている」と、陰謀論が囁かれている現状を解説しています。
伊東市長の田久保眞紀氏。学歴詐称疑惑の渦中にある
「陰謀論」と「犯人捜し」:背景にある政争の影
田久保市長自身も、今回の騒動の背景には「政争」の存在があると主張しています。彼女は、「今回の騒動を経て、(田久保市政下で)削ろうとした補正予算を復活させる動きがあります」と述べ、自身の市政方針が今回の問題の引き金になった可能性を示唆しました。
さらに衝撃的なのは、「学歴問題の端緒は(学歴詐称を指摘する)怪文書が市議らに送られたことでしたが、実はその原本が私の地元の100円ショップのコピー機に置き忘れたままになっていたことが確認されています」と語った点です。この怪文書の発見により、「すでに書いた人間のおおよその目星もついています」と、まるで犯人捜しを進めているかのような発言をしました。あくまで「闘う」姿勢を崩さない田久保市長。彼女が伊東市政に「復活」するのか、それとも完全に「除籍」されることになるのか、その動向に注目が集まっています。
結論と今後の展望
伊東市を揺るがす田久保市長の学歴詐称疑惑は、単なる学歴問題にとどまらず、市政を巡る複雑な利害関係や「陰謀論」、そして怪文書による情報戦といった側面が絡み合っています。市長は辞職を表明しつつも再出馬の意向を示しており、この問題は出直し選挙に向けてさらなる混迷を極めることが予想されます。市民の支持の行方、そして市長の主張する「犯人」が明らかになるのか、今後の伊東市政の動向から目が離せません。
参考文献
- 週刊新潮 2025年7月24日号
- Yahoo!ニュース (https://news.yahoo.co.jp/articles/204861be2c91d338186d8149bbe9cb22edcc2af9)