自民党の木原誠二選挙対策委員長(55)は22日、BS11「報道ライブ インサイドOUT」に出演し、河野太郎選対委員長代理(62)の辞任を正式に了承したことを明らかにしました。先の参院選における与党の大敗を受け、党内では責任論が浮上しており、今回の辞任はその流れの中で注目を集めています。
参院選大敗と石破首相の続投表明
参議院選挙では、自民・公明の与党が獲得議席を47にとどめ、非改選議席を含めても参院全体の過半数を割り込む歴史的な大敗を喫しました。この結果にもかかわらず、自民党総裁である石破茂首相は21日、「政治を停滞させない」と首相続投を正式に表明。これに対し、党内外からは厳しい批判の声が上がっています。
河野氏のX投稿とその波紋
河野太郎氏は21日、自身のX(旧ツイッター)に「木原誠二選対委員長に、私の委員長代行の辞表を預けました」と投稿し、選対委員長代行の辞表を提出したことを公表しました。さらに投稿では、「関税交渉の最中に総理がお辞めにならないのは理由があるにせよ、選挙の責任者である幹事長がまだ辞表を出していないのはおかしい」と述べ、森山幹事長の進退を強く批判。「こういうところから直していかないと、自民党の再生はありません」と、党の抜本的な改革を訴える姿勢を示しました。
参院選大敗後、森山幹事長の続投を批判する河野太郎氏
木原選対委員長の反応と「迷惑」発言
河野氏のX投稿を受け、木原氏は番組内で「私が任命権者ですから今日の時点で辞任を了承しました」と明言しました。その一方で、木原氏は河野氏のX投稿について「ちなみに、あのXは非常に迷惑な話で。ああいうことを出される場合は事前に言ってほしい。人の名前使って出す時はね」と苦言を呈しました。前日には「(投稿のせいで)私のところにかなり問い合わせが来て」と困惑した様子をうかがわせました。また、「ちなみに辞表は今日出されたので、昨日は出ていない」と、Xへの投稿と辞表提出のタイミングにずれがあったことも指摘しました。河野氏からの電話連絡はあったものの、「その電話の時に言ってくれればいいのにね、“これからXに書くから”と。おかげさまで昨日は“本当ですか?”とか“受け取ったんですか?”とか(連絡があった)。Xに書かれるなら書かれるで言っていただきたかったというのが率直な思い」と、事前の連絡を求めた本音を語りました。
自民党の木原誠二選挙対策委員長、河野太郎氏の辞任問題とX投稿に言及
木原氏自身の今後の進退
木原氏自身も、21日夜のBSフジ番組で参院選の敗因分析後に辞任する可能性を示唆していました。この日の番組でも「検証に参加した上で辞めたいと思っている」と述べ、選挙結果の詳細な検証が終わり次第、自らも選対委員長の職を辞する意向を示しました。
まとめ
今回の河野太郎氏の選対委員長代理辞任は、参院選大敗後の自民党内で高まる責任論を象徴する出来事です。森山幹事長への批判を伴うXでの発表は、党内の意思疎通のあり方や、敗戦の責任を巡る議論に新たな波紋を広げました。木原氏の辞任了承と、彼自身の今後の進退に関する発言は、今後の自民党の人事や党改革の方向性に大きな影響を与えるものと見られます。