今日30日、日本列島は8月末としては異例の酷暑に見舞われ、特に関東や東海地方では最高気温が40℃に迫る地域が予想されています。この記録的な猛暑は明日31日も続き、過去に経験のない「災害級の暑さ」となる見込みです。屋外での活動を予定されている方は、熱中症への厳重な警戒と適切な対策が不可欠です。
8月末に記録的な酷暑が襲来する背景とは?
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関東や東海で40℃に迫る異例の酷暑が予想される日本の天気予報図]
8月も残すところ今日30日と明日31日の2日間ですが、この時期にこれほどの酷暑となるのは極めて異例です。主な要因として、日本の南に中心を持つ太平洋高気圧が関東や東海を覆い、南からの強い日差しが朝から降り注ぐことが挙げられます。
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8月末の異例の酷暑を引き起こす上空1500m付近の暖気予想図]
さらに、高気圧の縁を回る風が山を越えて吹き降りる際に発生するフェーン現象が、気温を一層押し上げます。上空1500メートル付近の暖気予想図を見ると、東北南部まで18℃以上の暖気に覆われる中、関東や東海ではさらに高い21℃以上の暖気が予想されており、これが地上気温の大幅な上昇に繋がります。加えて、ここ30日間の降水量が東海地方や関東地方で極端に少なく、日照時間が長かったため、地中に熱が蓄積されている状況です。これらの気象条件が重なり、今日30日は早い時間帯から気温が急上昇し、明日31日も同様の傾向が続く見込みです。
(※8月29日までの30日間降水量: 名古屋市 28.0ミリ(平年比21%)、東京都心 68.5ミリ(平年比47%)、八王子市 13.0ミリ(平年比6%))
30日(今日)の全国天気概況と40℃に迫る酷暑予想
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30日の日本全国の天気予報と最高気温を示す気象図]
今日30日は、日本全国的に高気圧に覆われて晴れる地域が多いでしょう。ただし、北日本では前線を伴った低気圧が通過中で、北海道では昼前にかけて断続的に雨が降り、東北でも昼頃まで激しい雨に見舞われる可能性があります。特に昨日29日夜遅くには青森県津軽で「線状降水帯」が発生し、非常に激しい雨が降り続きました。地盤が緩んでいる地域では、わずかな雨でも土砂災害などの危険度が高まるため、引き続き警戒が必要です。
東北南部から九州にかけては広く晴天となりますが、気温が上昇する午後には山沿いや内陸部で積乱雲が発達し、局地的に激しい雨が降る恐れがあります。九州北部では滝のような雨が降る可能性もあるため、山や川、海など屋外レジャーを予定されている方は、最新の雨雲レーダーをこまめに確認し、天気の急変に十分ご注意ください。沖縄地方は朝に激しい雨の降る所がありますが、日中には天候が回復に向かうでしょう。
最高気温は、東北南部、関東、東海で昨日29日よりもさらに高く、名古屋市、甲府市、熊谷市では40℃に迫る猛烈な暑さが予想されています。8月末に40℃に達するのは極めて稀であり、もし関東で観測されれば、過去最も遅い記録となります。(※関東で最高気温が40℃以上を記録した最も遅い日は、2007年8月16日で、埼玉県熊谷市、越谷市、群馬県館林市で観測。)東京都心でも37℃の予想で、この夏一番の暑さに匹敵するでしょう。(※東京都心の今年の最高気温は8月24日に観測された37.3℃。)
8月最終日、そして9月上旬も続く危険な暑さ
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8月最終日も続く危険な猛暑と東海地方の40℃予想を示す気温予報図]
今日30日に関東の内陸部や東海で40℃が予想されているのに加え、明日31日も東海地方の名古屋市で40℃の予想が出ています。(※名古屋市で過去に40℃以上が観測されたのは、2018年8月3日の40.3℃の1回のみ。)大阪市でも38℃まで上昇するなど、危険な暑さが続くでしょう。
9月に入っても各地で猛暑がスタートする見込みであり、夏休み明けの学校や職場における熱中症にも厳重な警戒が必要です。福岡市や大阪市では、9月4日頃まで連日35℃以上の猛暑日が続くでしょう。一方、関東地方では9月3日の雨を境に、この厳しい暑さが一段落する可能性が示唆されています。
この夏は8月末から9月初旬にかけて「災害級の酷暑」が続くため、決して気を抜かず、十分な熱中症対策を講じて体調管理に万全を期しましょう。
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子