長年にわたり人気番組のレギュラーを務め、一連の問題が芸能活動の無期限休止やTOKIOの事実上の解散にまで発展した国分太一氏に関して、新たな動きが表面化した。2023年10月23日、国分氏は日本テレビの対応に問題があったとして、日本弁護士連合会(日弁連)に対し人権救済の申し立てを行った。同日、代理人弁護士が記者会見を開き、詳細を明らかにした。
日本テレビを人権救済申し立てした国分太一氏
国分氏の申し立て詳細:日本テレビの「誘導的」質問と即時降板通達
今回提出された申立書によれば、国分氏の番組降板を決定した日本テレビの対応には「瑕疵(かし)」があったとされている。日本テレビが国分氏に複数のコンプライアンス上の問題が発覚したと発表したのは6月20日だったが、それ以前の6月18日には、国分氏が「番組の打ち合わせと、新しいプロデューサーの紹介」という名目で日本テレビに呼び出されていた。
しかし、その場で行われたのは番組の打ち合わせではなく、コンプライアンス違反に関する事情聴取であったという。日本テレビの担当者のほか、弁護士も同席していたとされる。国分氏が身に覚えのある質問に対し肯定的な回答をすると、その直後に番組降板が通達された形だ。国分氏の代理人弁護士は、コンプライアンス違反に関する質問が「誘導的」であったと指摘しており、国分氏自身もその内容には到底納得がいかなかったとされている。
日本テレビの「強く抗議」と深まる対立
国分氏による今回の人権救済申し立てに対し、日本テレビは「強く抗議」する姿勢を示しており、双方の言い分が真っ向から対立している状況だ。この一連の動きは、SNSプラットフォーム「X」(旧Twitter)上でも大きな反響を呼び、『ザ!鉄腕!DASH!!』の打ち切りを望む声が多数投稿されている。
相次ぐスキャンダルと『鉄腕DASH』への影響:視聴者からの打ち切り要求
「国分太一、今更だなこれで鉄腕DASH打ち切り待ったナシだわ」
「鉄腕DASHは継続して見続けてる唯一の番組なんだけど、日テレがここまでいろいろと駄目だと終わってもいい気がしてきたな…」
「鉄腕DASHは出演者にストレスかけてる疑惑あるので終わってもいい気がする」
こうした声が聞かれる背景には、国分氏の問題だけではない、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)所属タレントによる相次ぐ不祥事がある。放送作家は、これらの声が上がる理由について次のように語る。
STARTO ENTERTAINMENT所属タレントの連鎖スキャンダル
「国分氏の降板後も、他のSTARTO ENTERTAINMENT所属タレントが出演することで番組は存続するものと見られていました。しかし、10月には番組に出演していた人気グループAぇ! groupの草間リチャード敬太さんが公然わいせつの疑いで逮捕されるというスキャンダルを起こし、番組内容は急きょ差し替えられる事態となりました。ここまで不祥事が重なれば、もはや番組を打ち切るべきだと考える視聴者が多いのも当然でしょう。」
現時点では、国分氏の言い分がどこまで法的に正当なものなのかは明らかになっていない。しかし、当初は迅速に国分氏を降板させた日本テレビに対し、ここにきて批判の矛先が向けられつつあるのは事実だ。「火種」となった番組を無理に続ける必要はない、という意見も少なくない。少なくとも、『ザ!鉄腕!DASH!!』は、日曜の夜に家族で安心して見られる番組ではなくなってしまったのかもしれない。





