10月24日に放送された人気バラエティ番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)で、人気アイドルグループSnow Manのメンバーである向井康二さんが自身の特技であるタイ語を巡って共演者からいじられる場面があり、視聴者の間で大きな波紋を呼んでいます。この一連のやり取りに対し、SNS上では「失礼だ」「不快」といった批判の声が殺到し、番組の企画意図や表現方法について議論が巻き起こっています。
Snow Man向井康二、自身の特技であるタイ語を巡る番組内での議論が波紋を呼ぶ
番組企画で飛び出した「タイ語翻訳にコスト」発言の波紋
番組は「スノスケVSワルスケ」と題された企画の最中、ゲームに敗北したメンバーへのお仕置きとして、突如登場した3人の町娘役の女性たちが向井さんに関する「タレコミ」を披露しました。その中で、向井さんが収録やロケで頻繁にタイ語を話すことに対し、「誰も何を言っているか分からないから、毎回、プロデューサーが翻訳会社に翻訳を依頼している」というエピソードが語られました。これに対し向井さんは「それが仕事でしょ」と返しましたが、事態はさらにエスカレートします。
別の町娘からは「ただでさえ予算ないんだから、金のかかるバラエティなんかすんなって話」という衝撃的な発言が飛び出し、向井さんの表情は一気に凍りつき、泣きそうになる場面が見られました。さらに、ゲストとして出演していた井川遥さんが、ゲーム敗北時に必死に弁明する向井さんを見て「この日いちばんダサかったのは誰だと思いますか?」と問われ、「負けを認めない“あやつ”」と向井さんを指名。これに対して向井さんがタイ語で返答すると、ハリセンボンの近藤春菜さんが「また、お金かかるから!」とツッコミを入れ、南海キャンディーズの山里亮太さんも「やめてよ~」と追撃。向井さんは何とか笑いに変えようと必死に対応していましたが、その表情からは複雑な感情が伺えました。
視聴者からの厳しい声とSNSでの批判の広がり
この一連の番組内でのやり取りに対し、SNS(旧X)では瞬く間に批判の声が拡散しました。視聴者からは、「康二のタイ語をそんなふうにいじるの悲しいよ」「今回の町娘のタレコミ、正直不快でしかありませんでした」「タイの人達にも本当に失礼」といった意見が相次ぎ、番組への不信感を表明するコメントが多数投稿されました。
特に、向井さんのルーツであるタイの文化や言語を、番組の「笑い」のために安易に消費したことへの不快感が大きく、ファンからは「彼の努力を軽視している」「多文化理解が足りない」といった厳しい意見が寄せられています。
日タイ友好の架け橋としての向井康二の活動
今回の騒動が特に深刻な問題として受け止められている背景には、向井康二さんが日本とタイの友好関係における重要な「架け橋」として、精力的に活動している事実があります。芸能プロ関係者によると、向井さんは母親がタイ人であることもあり、タイ文化への造詣が深く、その言語能力を活かして様々なプロジェクトに挑戦してきました。
この夏には、日本人として初めてタイのテレビドラマ『Dating Game〜口説いてもいいですか、ボス!?〜』に主演し、全編タイ語での演技を見事に披露。この功績は高く評価され、在タイ日本大使館から「日タイ友好名誉賞」が授与されています。さらに最近では、タイの監督がメガホンを取った日タイ共同制作作品『(LOVE SONG)』で映画単独初主演を果たし、日本のみならずタイでの公開も予定されています。彼の活動は、単なる芸能活動に留まらず、両国の文化交流を促進する役割を担っています。
「予算」を巡る指摘が向井康二に与えた影響と番組への提言
日本とタイの文化的な結びつきを深めるために尽力している最中に起きた今回の「タイ語いじり」は、向井さんにとって少なからず心の傷となったことが推測されます。特に、「予算がないなか、タイ語の翻訳はお金がかかる」という指摘は、彼が純粋に自身のルーツや特技を表現しようとしている行為に対して、経済的な側面から否定的な意味合いを投げかけるものでした。
この発言が、日頃顔を合わせている番組スタッフの真意だとすれば、向井さんの失望は計り知れないでしょう。視聴者やファンからも、番組側が向井さんのタイ語使用を単なる「余計なコスト」として捉えているのではないかという疑念が生じ、それが批判の大きな要因となりました。
今後、番組には向井さんのタイ語に対する敬意を持ち、単なるいじりの対象とするのではなく、共に言葉を学び、異文化理解を深めるような建設的な姿勢を見せることが求められます。それは、向井さん個人の心情に配慮するだけでなく、日タイ友好に貢献する彼の活動を尊重し、視聴者への多様な価値観の提示にも繋がるでしょう。





