高市早苗総理の誕生以来、内閣支持率は高水準を維持し、長期政権への期待が寄せられています。政治ライター遠藤結万氏は、従来の自民党「勝ちパターン」とは異なる「物語」と「ビジュアル」がその鍵だと分析。本稿では、高市政権の異例な支持率の背景とその持続性を考察します。
発足初期から歴代2位の高支持率、自民党支持率との乖離
2025年11月1日のJNN世論調査で、高市内閣支持率は82%を記録し、小泉内閣に次ぐ歴代2位の高水準を示しました。一方で、自民党支持率は28.9%にとどまり、岸田政権以降の下降傾向から大きくは回復していません。しかし、18〜29歳の若年層における自民党支持率は、参院選後の6%から高市総理就任後22%へと急上昇。参政党や国民民主党などの支持層を吸収したと見られます。
高市早苗首相が衆院予算委で岡田克也氏の質問を聞く様子
「自民党ではなく高市総理を支持」する層の拡大
自民党支持率が低いにもかかわらず高内閣支持率を維持しているのは、高市政権が幅広い政党支持層から支持されているためです。JNN調査では、国民民主党支持層の86%、参政党支持層の90%、立憲民主党支持層の65%、公明党支持層の70%が高市内閣を支持。この現象は、岸田・石破政権下で他政党へ流れた自民党支持層の一部が、「党ではなく高市総理個人を支持する」という新たな行動を取っていることを示唆。遠藤結万氏は、この異例の支持率の背景に、現代政治における「物語」と「ビジュアル」の重要性があると分析しています。
高市政権は発足早々、異例の高い内閣支持率を獲得し、既存の自民党支持層を超えて若年層や他政党の支持層をも引きつけました。この「高市総理個人を支持する」という現象は、現代政治における「物語」と「ビジュアル」の力を浮き彫りにします。高市政権がこの特別な支持を維持し、長期政権を確立できるか、今後の戦略が鍵となるでしょう。





