立ち仕事の疲労を軽減!正しい立ち方と簡単対策で足のむくみ・だるさを解消

長時間の立ち仕事は、販売員やデスクワーク従事者にとって共通の悩みであり、足のむくみや疲労は日常生活に大きな影響を及ぼします。しかし、疲れない立ち方や適切な対策を知ることで、これらの不調を大幅に軽減できる可能性があります。メディカルトレーナーの夏嶋隆氏は、著書『体の仕組みを解析し導き出された 疲れないコツ大百科』の中で、人間が最も基本的な動作である「立つ」ことの重要性と、疲労をためないための具体的な方法を提唱しています。本記事では、夏嶋氏の知見に基づき、長時間の立ち仕事による足の疲れを和らげるための正しい立ち方と疲労回復のポイントをご紹介します。

長時間同じ姿勢が引き起こす足の疲労とその対策

足の疲労の大きな原因の一つは、「長時間同じ姿勢でいること」です。座りっぱなし、あるいは立ちっぱなしの状態が続くと、ふくらはぎの筋肉が緊張してしまいます。ふくらはぎは、下半身の血液を上半身に送り返すポンプのような重要な役割を担っており、この筋肉が緊張状態に陥ると全身の血流が悪化し、健康状態を損なう危険性があります。

デスクワーク中心で座って働く人も注意が必要です。1時間に最低1回は席を立ち、体を動かすように心がけましょう。近年では健康対策として、立ったまま作業を行う「スタンディングワーク」を取り入れる企業も増えていますが、スタンディングワークを行う際も、疲れやすい立ち方ではかえって疲労が蓄積してしまうため、正しい方法を実践することが重要です。

スタンディングワーク実践者が知るべき「疲れない立ち方」のコツ

スタンディングワークで疲れをためないための基本は、「疲れない立ち方」を常にキープすることです。地面に対して垂直に立ち、前かがみにならないようデスクの高さを調整し、パソコンを設置しましょう。キーボードを操作する際には、手首が自然に曲がらない角度になるのが理想的なポジションです。

長時間の「立ち仕事」による足の疲れの解消法を紹介します(写真:hirost/PIXTA)

ただし、スタンディングワークに慣れていない人が最初から長時間「疲れない立ち方」を維持するのは難しいかもしれません。そのような場合は無理をせず、適度に座って休憩を取ることが大切です。重要なのは、長時間にわたって全く同じ姿勢をとり続けないこと。これを意識するだけで、疲労の蓄積を大きく防ぐことができます。

長時間の立ち仕事で疲れた足を癒やす具体的な方法

販売員など、長時間立ちっぱなしで働く方々にとって、足のむくみや疲れは深刻な悩みです。特にハイヒールの着用を義務付けられている方は、足への負担がさらに大きくなります。メディカルトレーナーの夏嶋氏は、ハイヒールほど「疲れやすい靴」はないと指摘しており、女性だけにその着用を強要することには疑問を呈しています。しかし、職場の事情で履かざるを得ない現実があることも理解しておく必要があります。このような状況下でも、上記で紹介した「長時間同じ姿勢でいないこと」を意識し、休憩中に簡単な足のストレッチや姿勢の変更を取り入れることで、足への負担を軽減し、疲労回復を促すことができます。

立ち仕事による足の疲れは、正しい知識と少しの工夫で大きく改善されます。日々の立ち姿勢を見直し、定期的に体を動かすことを意識することで、快適な毎日を過ごせるようになるでしょう。