話題沸騰中のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(毎週火曜よる10時からTBSで放送中)。竹内涼真が演じる海老原勝男のちょっとダサいファッションも、ストーリーと同様に大きな注目を集めている。最終話を目前に、役者側から見た衣装の役割について、竹内に聞いた。
【画像】竹内涼真が一番気に入っているのは、7話のデニムシャツ×ブレザーのスタイル。「僕にめちゃ似合っていましたし(笑)」
たくさんの候補から選んだ勝男のアイビースタイル
役作りにおいて、衣装はどんな存在なのだろう。
「非常に大切なものです。どのブランドが好きで、この季節だからこのアイテムを買うというのは、僕らが日常的にしていること。それで鏡の前で何を着ていくかコーディネートして、よし!と思って家を出るわけですよね。やっぱり肌に触れるものなので、洋服からもらうエネルギーはとても大きい。演じる上では、自分が役にフィットしているかどうかは重要なことなので、衣装は慎重に決めていきますね」
今作の衣装合わせでは、さまざまなスタイルが用意された。スタイリッシュなスーツなど、現在の勝男とは真逆の選択肢もあった。だが、古着のアイビールックを選んだのは竹内だという。
「たくさん持ってきてくださった中で瞬間的に『あ、こっちかも』と手に取ったんです。色やシルエットなどの部分で僕にフィットしたという理由もありますが」
直感で選んだ判断の裏には、役柄への深い洞察力がある。
「『じゃあ、あんたが作ってみろよ』はコメディと言われていますが、ドラマのテーマは別にいま始まったことではなくて、何年も前からありますよね。誰もが触れたことのある問題。昔は女性が社会に出にくかったけれど、1990年代には女性が子育てしながら働くという考えが盛り上がった。それがいま普通になってきて。だからこそ、このテーマがいろいろな角度から見られると思うんです。その生々しい現実を、僕らがコメディとして描くときに、落ち着いたスタイリッシュなスーツで演じてしまうと、画面上に色がなくなる。なので、毎話僕の感情に合わせて色をチョイスしていった方が、見る人もその衣装からパワーをもらえるんじゃないかなと」







