今年4月に開幕した大阪・関西万博は、閉幕まで残すところ3ヶ月となり、早くも折り返し地点を迎えました。これまで多くの学びや感動、そして出会いを提供してきた一方で、開幕当初から「大屋根リングを襲ったユスリカ」問題や、「並ばない万博」という目標の実現状況など、様々な課題やトラブルが指摘されてきました。本稿では、万博会場の「今」に焦点を当て、特に「並ばない万博」が果たして実現されているのか、その現状と課題について深く掘り下げていきます。
万博マスターが現状をレポート:25回通う谷元アナの視点
関西テレビ「newsランナー」は、万博開幕からちょうど3カ月となる7月13日、これまでの「問題のその後」を緊急調査しました。調査を担当したのは、「カンテレの万博マスター」と称される谷元星奈アナウンサー。彼女は「きょうで25回目です。逆になんでこないんですか?楽しいこと全部目撃したいと思ってます。色んな国がわざわざ大阪に集まって、文化とか、食べ物を持って来てくれる。全部食べないと嫌じゃないですか?」と語るほど、万博への並々ならぬ熱意と深い知見を持つ人物です。「知らないことがあったら許せない!全知全能でありたい」とまで言い切る彼女が、会場のリアルな変化をレポートします。
「並ばない万博」の現実:解消されない混雑と課題
谷元アナウンサーは、会場内のこの3カ月間での変化を詳細に観察しました。まず、飲食に関する課題として、「自動販売機でスポーツドリンク買われてるんですけど、お昼過ぎで売り切れている。これ心配。3カ月前だったらありえなかったけど、7月入ってからぐらい…スポーツドリンクが手に入らなくなって、私は自分で持ってくるようになりました」と、熱中症対策にも関わる重要な問題点を指摘しています。
さらに、当初は待ち時間が少ないことを目指していた「並ばない万博」というコンセプトとは裏腹に、人気コンテンツでは長い行列が常態化している現状が明らかになりました。「ミャクミャクのぬいぐるみくじ、外れなし。きょうもにぎわってるんですけど、聞いたら、あれすごくないですか、入場規制中!3カ月前、開幕当初来た時、私とおじいちゃん2人しか並んでなかった、すぐひけたのに、今この列、びっくりですね」と、谷元アナは驚きを隠せません。
大屋根リングの下、多くの来場者で賑わう大阪・関西万博の会場風景
特にパビリオンでは、この傾向が顕著です。「こちらがイタリアのパビリオンです。パビリオンの前もかなりの列があるんですが、リングの下見てください。ずらーっと大行列です」と、大屋根リングの下に続く長蛇の列を報告。「どんどん美術品が追加されるので、口コミが広がって、だんだん列が長くなった印象…追いついてないです、また行かなきゃいけない」と、人気の高まりが新たな混雑を生み出している様子がうかがえます。開幕前に目指された「並ばない万博」は、残念ながらいまだ実現には至っていないのが現状です。
まとめ
大阪・関西万博は、折り返し地点を迎え、来場者に多くの感動と学びを提供する一方で、開幕当初から指摘されてきた課題、特に「並ばない万博」という目標に関しては、依然として解決に至っていない点が浮き彫りになりました。スポーツドリンクの売り切れや、人気アトラクション・パビリオンでの長蛇の行列は、来場者の体験に直接影響を与える問題であり、万博後半戦での改善が喫緊の課題と言えるでしょう。
参照元
- FNNプライムオンライン