NHK朝ドラのヒロインや紅白歌合戦の司会に抜擢されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの女優・今田美桜。その活躍の裏で、彼女の所属事務所「コンテンツ・スリー」が突如として3億円規模の訴訟トラブルに巻き込まれていることが明らかになり、芸能界に大きな波紋を広げています。この騒動の核心は、新興事務所と芸能界の大手プロ「ケイダッシュ」グループとの間に交わされたとされる、報酬支払いの取り決めにあります。
大ブレイク女優・今田美桜、突如浮上した訴訟騒動の背景
今田美桜さんの所属事務所「コンテンツ・スリー」は、今年6月、大手芸能プロダクション「ケイダッシュ」グループ傘下の田辺音楽出版から、約3億円の報酬支払いを求めて提訴されました。この巨額の請求は、今田さんが獲得したCM出演料に関わるものだとされています。田辺音楽出版は1977年設立の老舗芸能事務所であり、かつては“芸能界のドン”と呼ばれたケイダッシュの川村龍夫会長が長く代表を務めていました。この訴訟は、芸能界の勢力図を塗り替える可能性も秘めた、業界全体の注目を集める事態となっています。
コンテンツ・スリーと田辺音楽出版の提携契約の経緯
コンテンツ・スリーは、2007年に水野英明代表が創業した当初、映像制作やアニメ事業を主軸とする会社でした。転機が訪れたのは2016年、当時19歳の今田美桜さんが福岡から上京し、同社に所属したことです。しかし、当時のコンテンツ・スリーは芸能プロダクションとしての実績や、今田さんを売り出すためのノウハウが皆無に等しい状況でした。そこで水野代表が頼ったのが、田辺音楽出版の役員を務めるS氏だったのです。
S氏は「川村会長の右腕」と称されるほどの敏腕で、テレビ局を中心に幅広いコネクションを持っていました。元AKB48の指原莉乃さんからの信頼も厚く、湘南美容クリニックのCMに旧ジャニーズタレントを初めて起用した実績を持つなど、その実力は業界内で広く知られています。水野代表はS氏に今田さんの売り込みを相談し、両社は2017年に今田さんのマネジメント業務に関する提携契約を結びました。
華やかなキャリアの裏で訴訟問題に直面する今田美桜
CM出演料3割支払いの取り決めと業界内の反応
この提携契約において、両社の間では「今田美桜さんのCM出演料の3割を田辺音楽出版に支払う」という取り決めが交わされ、翌2018年には正式な契約書も作成されました。コンテンツ・スリーと田辺音楽出版の協力関係は、業界内でも公然の事実として知られていたと、ある独立系大手芸能プロの幹部は語ります。「新興の小さな事務所のタレントがなぜこれほどトントン拍子に売れていくのか」と疑問に感じていた関係者も少なくありませんでしたが、ケイダッシュグループのサポートがあると知るや、多くの人がその理由を納得したといいます。特にS氏のキャスティング力は高く評価され、「彼女はさらに伸びる」と、今田さんはネクストブレイク候補の筆頭として注目されるようになりました。
しかし、この協力関係の中で「コンテンツ・スリー」が報酬支払いを打ち切ったことが今回の訴訟トラブルの引き金となりました。売れっ子女優の躍進を支えたとされる提携関係の破綻は、今後、今田美桜さんのキャリア、そして芸能界のパワーバランスにどのような影響を与えるのか、業界内外の注目が集まっています。
参考文献:
- Yahoo!ニュース. (2025年11月19日). 今田美桜の所属事務所、3億円訴訟トラブルの真相:ブレイクの裏に隠された大手プロとの協力関係.





