「お金がかかる」「家族の負担が大きい」は誤解!“在宅医療は無理”という人に専門医が伝えたいこと。制度を使えば“幸せな看取り”が可能な理由


■介護と「家族の負担」

 どの調査をみても、半数以上の方は自宅でのお看取りを望まれています。

 本音を言えば「ずっと家にいたい」。でも、それを言うだけでご家族にプレッシャーをかけてしまう。ご家族に介護負担をかけるぐらいなら、自らの意思で施設や緩和ケア病棟を選ぶ、という心の動きがあるのではないでしょうか。

 もちろん、家族側としても、自分たちが最期まで介護をする覚悟が持てないという人は多いでしょう。

 もちろん、医療の世界だけでなく、この世界に「絶対」はないのかもしれません。それでも、私たちは「絶対にご家族に介護負担をかけない」という「覚悟」で在宅診療に臨んでいます。

 患者さんのご家族が「負担」に感じるのは、「介護そのもの」だけではありません。

 私たちは、多くのがん末期の方々や難病の進行期の方々とのご縁をいただいていますが、持続的な苦痛や痛みを患者さんやそのご家族に負わせ続けたことはないと断言できます。



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