『気分の9割は血糖値』(小池雅美 著、東洋経済新報社)とは気になるタイトルだが、帯にも書かれているとおり、「気分と血糖値はほぼリンクする」らしい。
なにかと話題に上ることの多い血糖値は、メンタルや体調とダイレクトにつながっているということだ。
食後の眠気、夕方のイライラ、夜中の2時ごろ起きてしまう、寝ても疲れがとれない。平日はコーヒーを1日何杯も飲んでがんばり、土日はダウン。焦燥感がぬぐえない。そんな不調の根っこは、じつは全部同じで「血糖値の乱高下」による自律神経への負担などから起こっていることがあるのです。(「はじめに」より)
少し前に『予防医療の医師が教える 最小の努力で最大の効果を得る食事学』という書籍をご紹介した際、私のランチが「ゆで卵3個」であることに触れた。昼食後の眠気をなんとかしたかったため、「とりあえず試してみた」だけの話だが、結果的には食後に眠くなることがほとんどなくなった。
そうした経験があるからこそ、著者による上記の主張にも納得できてしまうのだ。もちろん私の小さな体験は比較の対象にすらならないが。
それはともかく、なぜ血糖値はそこまで大きく影響するのだろう。その問いを解く鍵は、どうやら「自律神経」にあるようだ。
呼吸、運動、睡眠など、自律神経を整える方法は多種多様。だが、もっとも効率的で手っ取り早いのが「血糖値」をコントロールすることだというのである。
血糖値を安定させるためには食事のコツだけでなく、必要な栄養素のバランスやストレスコントロールも不可欠です。これを私は「血糖コントロール」と呼んでいます。血糖値をコントロールすることこそが体調をよくするカギとなるのです。(「はじめに」より)
血糖コントロールによって自律神経を整えると、体調がよくなり、パフォーマンスも向上する。そして、その先に待っている劇的な変化が「本物の元気」なのだと著者はいうのだ。






