上皇さま、心臓疾患でご静養中止の懸念 那須・軽井沢への影響と美智子さまのご献身

那須御用邸附属邸に滞在されていた天皇ご一家のご帰京後、上皇ご夫妻の那須でのご静養が予定されていたものの、これが取りやめになったという情報が流れ、上皇さまのご体調への国民の懸念が高まっています。特に長年親しまれてきたご静養地での予定変更は、お二人を案じる人々の間で大きな波紋を呼んでいます。美智子さまの献身的なご様子も伝えられており、そのご健康状態が注目されています。

上皇さまの心臓疾患、再発と経過

過去の心臓手術と最近の診断

上皇さまは2012年に心臓の冠動脈バイパス手術を受けられました。10年以上が経過し、ご高齢になられた現在、再びご不調が顕在化しています。2022年には右心不全と診断され、以降、薬の服用を続けていらっしゃいました。さらに、今年5月には東京大学医学部附属病院に検査入院され、「無症候性心筋虚血」と診断されました。これは自覚症状はないものの、一定以上の運動負荷で心臓の筋肉への血流が不十分となる状態を指します。

7月の再入院と新たな不整脈の確認

心臓の状況はその後も注視され、今年7月14日から18日にかけて、心筋虚血などの症状が十分に改善しなかったため、内服薬を追加する目的で再びご入院されました。この際、新たに「上室性不整脈」も確認されたと報じられています。短期間での再度の入院は、宮内庁内外に少なからず衝撃を与えました。

専門医が解説する「上室性不整脈」

上皇さまに新たに確認された「上室性不整脈」について、日本循環器学会専門医である桂川さいとう内科循環器クリニックの齋藤成達院長は、その多くが「上室性期外収縮」である可能性を指摘しています。齋藤院長によれば、これは心臓の上部にある心房から、本来の脈拍よりも早く電気信号が発生し、不整脈が起こる状態です。このような心不全の治療には、一般的に「β遮断薬」が用いられるとのことです。β遮断薬は心拍数を下げ、心臓の収縮を和らげることで、心臓への負担を軽減する効果が期待されます。

ご静養中止の可能性とご夫妻への影響

心臓の負担を考慮し、上皇さまはこれまで筋力低下を防ぐために毎日行われていた階段昇降を現在は中止されています。また、連日の猛暑も影響し、外出も控えめになられています。今夏は那須に加え、軽井沢でのご静養も検討されていましたが、那須に続き軽井沢も取りやめになる可能性が出てきています。

軽井沢のご静養中、大日向開拓地を散策される上皇ご夫妻軽井沢のご静養中、大日向開拓地を散策される上皇ご夫妻

上皇ご夫妻が軽井沢で例年散策される大日向開拓地は、戦前に旧満州から引き揚げてきた人々が苦難を乗り越えて開拓した歴史ある場所であり、ご夫妻は長年にわたり交流を深めてこられました。戦後80年の節目にこの地を訪れることが叶わないとすれば、お二人の無念さも察せられます。

幸い、上皇さまはお食事やご睡眠に関しては以前と変わらないご様子とのことですが、むしろ美智子さまのご睡眠の方が案じられています。美智子さまは7月14日からの上皇さまご入院中、毎日東大病院へお見舞いに通われました。ご退院後も、上皇さまの不整脈を心配され、夜中もご様子をうかがっていらっしゃるため、睡眠時間がかなり少なくなっていると伝えられています。上皇さまをお守りすることを至上の使命とされてきた美智子さまの献身的なお姿は、ご学友をはじめ多くの人々に深い感銘を与えています。

結び

上皇さまの心臓のご体調は依然として予断を許さない状況ですが、美智子さまの深い愛情と献身的な支えが、上皇さまの回復に大きな力となっていることは疑いありません。国民は、お二人のご健康と、再び穏やかな日々を過ごされることを心から願っています。

出典

  • Yahoo!ニュース / 女性自身