歩かない人生もあるかもしれません。でも、私は迷わず「散歩をする人生」を選びたい――。そう語る保健学博士の石田良恵氏は、83歳になった現在でも原稿執筆や講師の仕事を続けられているのは、毎朝の散歩のおかげだと言います。
そんな石田氏が日々感じている散歩の魅力や健康に与える影響とはどんなものなのでしょうか。同氏の著書『ボケない散歩 83歳、健康を研究する教授の習慣』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
■「人間は足から死ぬ」が口癖だった、ぎんさん
なんとなく外の空気を吸いたくて、家にいても暇だから、買い物に行くついでに、友だちとおしゃべりをしながら、あるいは犬を連れて――あなたは、どんなときに歩きますか?
私は、長年の習慣として朝に歩きます。外に出れば、私の他にも散歩をしている方をたくさん見かけます。若い方から高齢の方まで、さまざまな年代です。
「歩くことは健康の源」。私はこう思っていますが、散歩をしているみなさんも、きっとそう感じているのでしょうね。
実際にこんなデータもあるのです。国土交通省の試算ですが、1日1500歩多く歩くだけで、年間約3万5000円もの医療費を節約できるそうです。
1500歩は距離で1kmほど、時間にすると約15分。歩くことは体にいいだけでなく、お財布にもやさしい、まさに“最良の薬” ですね。
ところで、ご長寿の双子ということで一世を風靡した「きんさん、ぎんさん」を覚えていますか? 妹のぎんさんは、「人間は足から死ぬ」が口癖だったそうです。いい言葉ですね。実際、ぎんさんは100歳を超えても、足腰を鍛えるために毎日30分の散歩を欠かさなかったといいます。
この話を聞いて、改めて実感したことがあります。それは、歩くことは、年齢に負けない体づくりの基本だということ。私は83歳となった今でも、原稿の執筆や健康教室の講師の仕事、地方出張なども問題なくこなすことができています。
もちろん、年齢なりの不調を感じることもあります。それでも、日々の生活を楽しみ、仕事にも積極的に取り組めているのは、よく歩くおかげだと思っています。
■私は迷わず「散歩をする人生」を選びたい






